美しき人生の紡ぐ歌

心の感じる儘を歌にするおばあちゃん。
彼女の言葉には虚飾なく、唯々、優しく美しいです。
そして、いつも大事に大事に言葉と向き合っているのが自然と読者に伝わります。

やがて歌を完成させるのが難しくなったおばあちゃんの、編みかけて溢れた一片一片を孫が追うシーンがとても印象的。
『雑草』から始まり、満開の『桜』に至る短歌がおばあちゃんの人生を誇って咲く様です。