概要
誰にも話したことも話すつもりもない。幼い日の思い出。
幼かった頃の私は声がする森へと分け入った。
ホーホー。ホーホー。
という声に導かれて。
カクヨム3周年記念選手権【1日目お題】「切り札はフクロウ」参加作品です。
ホーホー。ホーホー。
という声に導かれて。
カクヨム3周年記念選手権【1日目お題】「切り札はフクロウ」参加作品です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!子供の感覚、大人の郷愁
子供の頃に感じた透明な好奇心や恐怖や不安。
それらを大人になってから、ふと思い出す。
そうした物語は、児童文学の系譜にしっかりとある。
芥川龍之介の「トロッコ」などがその代表選手だ。
好奇心に駆られて、労働者と一緒に石切りだし用のトロッコを押して、乗せてもらって好奇心を満たすが、行きついた先で放逐され、夜の闇を走って我が家に帰りつくまでの、不安と恐怖。家の明かりに飛び込んで母にしがみついて号泣する少年。
だが、肝心なのはその先だ。
大人になった少年は、日々の生活、仕事、家族とのやり取りに疲れた時、目のまえに、暗い夜の底に続く、一本のトロッコのレールを思い出す。
アイオイ氏の書く少年期の作…続きを読む