「悪霊に呪われるくらいなら、転生して勇者になってやる!」
しかし、彼は天国に逝くことも、地獄に堕ちることも、転生して勇者になることも出来なかった。
そんな彼を救う唯一の方法――それは『美少女十人の魂を抜き取り絵画に封じ込める』ことだ。
月日は流れ、五十年後――美術室の美男子幽霊となった彼の元に、ドカドカと靴音を立て一匹の恐竜が現れる。
「遅くなってすみません! 風見流音、美術部に入部します!」
どうやら、恐竜ではなく女子生徒のようだ。しかも、幽霊である彼を見ることが出来るらしい。
問題があるとすれば、彼の呪いを解くには『純情可憐尚且つ清らかな美少女』でなければならないのだが……。
果たして、これはチャンスなのだろうか? それとも、罠なのか?
悪霊蠢く学園に、ヴァンパイアも出現し、世界の危機が訪れる。
霊感の強い少女が美術室の美男子幽霊をデッサンのモデルにするところから始まります。
最初はコミカルでポップな印象がしていますが、謎の美女転校生の登場で、状況は一変します。
じわりじわりと少女の仲の良い友人たちの様子が変化していき、ドキドキハラハラでホラーな展開が待っています。
イケメン幽霊だけでなくヴァンパイアや地縛霊まで登場し、終始目まぐるしい展開で物語は進み、読者を楽しませてくれます!
さまざまな登場人物たちの視点でそれぞれの心の描写を巧みに表現するところは、さすがとしか言いようがありません。
ホラー要素こそありながら、登場人物の明るさもあり、苦手という人も楽しく読めるのではないでしょうか!? おススメです!
ようやく読破……! 自分の遅読が恨めしい。
美術室の美形幽霊の噂、彼にモデルとされるのは心身ともに美しく清らかな女性という。すでに九人が選ばれ、最後の十人目となるのは……お前か。
一話一話が読みやすい文字数で区切られ、それぞれの引きが強いのでどんどん読み進められます。また美術室の幽霊だけではなく、理科室のハカセや幼馴染の澄斗と魅力的なキャラが出迎えてくれます。
七不思議にもなった美術室の幽霊、それに絡む学校の怪異、潜むはどれだけ凶悪なものか? そして主人公流音は美術室の幽霊に出会いどうするか?
美術室の幽霊ことジュナは彼女に出会い、どんな選択をするか?
是非とも一読ください!
ホラーは苦手、でもちょっと覗いてみたい、そこの貴方。どうぞおいでませ。
一歩踏み込めば、足を取られ腕を捕まれ、この学校に捕らわれること間違いなしです。
『美術室』とそこに居る美男子幽霊を取り巻くこの騒動は、一言で言えば『ポップホラー』
怖いけれど優しい文体で描かれていて、安心して? 読み進めることができます。
人間とそうじゃない者たちが絡まりあって、あれやこれやと妄想しながら本当の脅威はどこにあるのか、と探さずにはいられません。それらが最終局面で綺麗に収束します。
暗くて怖いシーンと明るくて平和なシーンが、不安と安堵をくすぐってくれます。
怖いけれど、どこかにこんな学校があってほしいような……
そう思わせるのは、活発なキャラクターたちの魅力に違いありません。
学校で囁かれる怪奇現象。憶測が憶測を呼び、美術室に飾られている呪いの絵画がクローズアップされます。呪いなどお構いなしに入部する新入生ヒロインと、ミイラ取りがミイラになった美術室のゴーストでお届けするホラーコメディー☆
ワクワクの恋愛要素も含まれてますが、よくある「くっついた離れた」の展開が薄いところに愛宕は好感持てました。懲悪までに至るドタバタした策略(?)が、注目の読みどころでもあります。言葉の選び方と表現力、そしてストレスの少ないページ展開で読みやすさも抜群です。
一件落着後のヒロインとゴースト、周りを取り巻くキャストたちの「その後」も気になりますね。新たな事件とか起きないかなぁ☆
舞台は南仏中学校。
美術室に住むイケメン幽霊と化学室に住むハカセと言う名のヴァンパイア。
そんな怪談話が知れ渡っている。
人一倍霊感の強い風見流音はイケメン幽霊とハカセを見てしまう。
どころか会話さえできるようになって厄介事に巻き込まれてゆく。
この物語はとにかく風見流音のキャラクターがGOODです。
さっぱりしていてヤキモチ焼きで行動力があり嫌味がありません。
ストーリーも学園モノでありホラーでありラブコメであり、学園の異変を起こす黒幕を探すのはミステリー。
嫉妬や友情も見事に描写しています。
怖い場面もありましたがとにかく気持ちの良い物語でした。
高校の美術室に棲む美しい幽霊、ジュナ。
けれど、彼の姿を見られるのは、霊感の強い美少女だけ……。そしてその幽霊は、自分にかけられた呪いを解くため、これまでに9人の美少女たちをモデルに絵を描き、命短い彼女たちを永久に絵の中へ閉じ込めてきた。呪いを解くには、10人目の美少女を見つけて絵に閉じ込めなければならない——。
どうやらその「10人目」に該当してしまったらしい活発な少女、流音の運命は!?
美しい幽霊ジュナと、彼と親しい間柄のヴァンパイア、ハカセ。流音にしか見えない彼らとの奇妙な交流は周囲から奇異の目で見られますが、流音はそんなことおかまいなし。個性的で明るい流音のパワフルさに、読み手の心も励まされる思いです。
やがて、長い間この高校の奇妙な謎であった闇の部分が、流音や彼女の親しい友人達の奮闘努力により少しずつ明らかに——。
若々しい躍動感や繊細でロマンティックな気配、どろりとした不気味さ。ドキドキ高鳴る展開をたっぷり味わえる、素敵な学園ストーリーです。
美術室の美男子幽霊が見える流音。
彼をモデルにしてコンクール用の絵を描こうとするが……。
幽霊とヴァンパイア、勇者と地縛霊、不思議な設定ですが、
これが最後まできちんと絡み合ってうまくまとまっています。
いやぁ、作者様の手腕が素晴らしく、読後感も最高で、中盤から一気読みでした。
幼馴染の澄斗が気に入ってましたが、最後はハカセに心が鷲掴みされていました。
もちろん美男子ジュナも素敵でしたし、なんといっても主人公の流音が優しくて積極的で応援したくなるキャラクター。
適役の本橋さんも嫌いじゃなかったですし、物語の中で彼女が担った役割は大きかったですね。
手放しで楽しめる物語でした。
ありがとうございました!
霊感のある少女・風見流音は、美術室のイケメン幽霊・唐沢先輩をモデルに、人物画を書き始める。
最初は、幽霊だとは知らずに……。
仲良くなるにつれて、唐沢先輩は呪いを掛けられた幽霊だということに気付き、美少女十人の魂を絵画に封じ込めなければその呪いは解けないということを知る。
既に、絵画に封じ込められた九人の美少女達。
十人目の美少女とは、流音のことなのか?
転校生・本橋つみれの出現で、物語は一気に戦闘モードに入り、もう誰が味方で、誰が敵なのか? ハラハラドキドキの展開!
果たして、唐沢先輩への呪いを解くことは出来るのか?
洗脳されている学校を、流音は救うことが出来るのか?
魅力的なキャラクター達が生き生きと活躍する、とても迫力のある作品です!
その学校の美術部には、イケメンの幽霊が出るという。そして化学室には、ヴァンパイアが出没するという。
そんなオカルトめいた噂がある学校に入学した女の子、流音。最初は、噂なんて信じていなかったのだけど、他の皆には見えない先輩の姿が、どうして見えるの?
幽霊やヴァンパイアと知り合って、怖がるどころか手玉に取ってしまうマイペースな流音。
幽霊は出てくるけど、怖いというより楽しそう。キャラクターがみんな面白く、ほのぼのした雰囲気のお話……かと思いきや。物語が進むにつれて、そんな平穏な日常を脅かす、危険な影が迫ってくる。
ドキドキしながらよみ進める、学園ファンタジー。とても読みやすい文章で綴られていて、大人も子供も楽しめるお話です。
悪霊にかけられた呪いを解くため、十人の少女の魂を絵画に封じ込めようとする幽霊、ジュナ。
彼のいる中学校では、その存在は怪談として長年語り継がれていました。そして、絵画に封印すべき十人目の少女が現れる。
こんな風に書くとおどろおどろしい内容を想像するかもしれませんが、十人目の少女、流音のおかげで、くらい雰囲気を見事にはね飛ばしてくれます。
何しろジュナと話をしても、彼が幽霊であることすら気づかぬマイペースぶり。果たしてジュナは彼女の魂を封じ込めることができるのか。
……そんな駆け引きがずっと続くのかと、途中までは思っていました。
中盤から出てくる転校生。そして学校に迫り来る危機に、作品全体の緊張感が一気に高まります。
ジュナと、流音と、新たに訪れた危機。それぞれの思いが交錯する中物語はどんな結末を迎えるのでしょう。
「学校の怪談」や「七不思議」といった言葉の魔力にふしぎと心をつかまれた経験はありますでしょうか?
そうした「学校の怪談」的なドキドキを味わえるのが、こちらの作品になります。
美術室にひそむ幽霊。
絵画に閉じこめられた美少女たち。
迫りくるヴァンパイアの脅威。
……学園には秘密がたくさん眠っています。
ホラーだと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、怖いというよりはミステリーの要素のほうが強く、子どもを含めどなたにも読みやすいよう工夫されているように感じます。
登場するのは一癖も二癖もある人物ばかり。展開が読めず、毎回続きが気になります。
一話ごとの文字数は少なく、文章も完結なので、とても読みやすいです。
お手に取ってみてはいかがでしょうか?