第8話

え……?


一瞬思考が停止したがすぐに我に返る

今何されたの?は……?

結局わけが分からないまま隣を見ると顔を真っ赤にした雅がじっとこちらを見つめていた。

すると

「あっ……。///よ、用事思い出したから帰るね!また明日!」

「お、おう///」

何も聞くことも出来ないまま雅は行ってしまったが正直ほっとした。あのままずっといられたら逆に何をしたらいいかわらない。そもそも自分の気持ちがわからない。何がしたいのか。そもそも……。

分からないことは後回しにしてとりあえず気分に浸って寝るに限るな。


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

翌朝、今日は朝からミーティングがあるというので少し早めの登校である。昨日のことがあったばかりなので気まづいんだけどと思いつつ生徒会室(仮)に入る

一番乗りのようだ。これで雅だけいて2人きりよりはいいか……と思っていたのだがやはりこういう時に限ってくるのがお約束である。

「あ、お、おはよう///」

「お、おはよ///」

お互い顔を赤くしながら挨拶をする。

うーわっ、はっず。

毎日こんなことしてんのによく耐えてんなリア充。今まで爆発しろとか言ってごめんな。これからは少し尊敬することにするよ。

とはいえ雅が喋らないといつもと違ってなんか違和感あるな。

「なぁ、昨日のことなんだが……」

「ごめん」

「え?」

「ごめんって言ってるの!透嫌だったんでしょ!私の勝手でそんなことし──」

「そんなわけないだろ。ほんまお前勝手やなぁ……」

「え……それってどういう?」

「だから、その……」

んんんん〜もう〜俺と同じ目に遭わせてや……


ガラッ


「お、おはようございまぁす。あ、あ、わ、私お邪魔ですか?」

「おはよ……って、わっ、なにやってんの?」

申し訳なさそうにこちらを覗き込む副会長2人。本当に申し訳ないと思ってるなら覗かない気はするが。

「な、何もやってないですけど?ですよね雅さん?」

「そ、そうよ。わ、わ、私達は何もしていないわ」

こ〜れはごまかすしかない。きっと俺らのことを信頼している2人ならわかってくれるはずだ。というかまだなんもしてないしね。

「絶対なんかありましたね」コソコソ

「絶対あったわね」コソコソ

って全く信用されてませんね……。

よく考えたら俺とか初対面から3日目だしね。

「さ、さぁ、か、会議を始めましょうか」

「いや、まだ2人来てませんよ?」

「そうやって話を変えようとしないの。お姉さんに話してみて、ほらほら〜」

ここは雅が全部引き受けてくれるようだ。

こういうのは陰キャにはきついしありがた──


ガラッ

「おはよー。って、あれ?なんかあった?」

はい、陽斗の登場である。これはまずい流れですよ。

「あのねあのね!この2人から変な空気がするの!」

「今村さん何かご存知ないですか?」

「なになに、その話詳しく」

ガラッ

「おはようご……ってなんですかこの空気」

「なんか透とみや────」


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

なんとか最後まで誤魔化しきれたものの結局朝の間に会議は終わらず昼休みを返上させられたのだった。

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