第2話
「ほんとにここで間違いないんだな?」
「当たり前でしょ?この私を誰だとおも……」
「失礼しま〜」
「ちょっと〜!何無視して」
~シーーーーン~
やっぱりこいつを信じた俺が馬鹿だった。
次期生徒会長として前期の役員とコンタクトをとってるこのアホ会長雅さん以外、生徒会がいま備品室で活動してるなんて知ってるわけがないじゃないか……
「そうだわ会議室だわ」っていう俺の左隣にいる人について歩いてまた数分、会議室の前についたがとても静かで音もない。というかほんとに場所は会議室で合ってるのか?
「何?透入らないの?」
「ほんとにここであってるのか?」
「何よこの私を疑う気?」
雅さんついさっきやらかしたの忘れてませんかね……
「まぁいいわ。私が先に入ってあげる」
「ちょっと待て」
「まだあるの?めんどくさいわね……」
心の声出てますよ雅さん。
「何故陽斗がいるはずなのにこんなに静かなんだ?陽斗がいたらすでに俺らが入るのが躊躇われるぐらいのコミュニティが出来てるはずだ」
そう。あのコミュ力モンスターの陽斗がいるのにこんなに静かなわけがない。
となると考えられるのは2つ。
1つはこいつが連絡ミスをした。多分これだな。というかこれであってほしい。
もう1つは……
「透はほんとに陽斗君のことが好きなのね。でも会議室集合なのはプリントが回ってるから間違いないわ」
まじか。これはやばそうな予感がする……
「入るわよ」
「おう」
「失礼しま〜す」
この扉が開いた時俺の新たな困難が始まるのだろう
~ガラガラ~
「「わぁ……雅ちゃ〜ん♪」」
ん?なんか予想と違う……
ふと横を見ると陽斗が黄昏ていた。あ、(察し)
そういうことか。俺と陽斗以外の役員は雅次期生徒会長が能力、雅との関係その他総合的に判断して選んでいる。つまり雅とは仲が良くともほかの役員は全く知らないわけだ。しかも男である陽斗はともかく女子同士お互い喋らないあたり俺と同類、つまりコミュ障ということだろう。しかも重度の。
これ予想よりやばい気がするですけど大丈夫なんですかね……まぁでもこの人たちを役員を選んだやつ生徒会長さんがいるわけだし実際そいつは全員のこと知ってるしなんとかなるか……。おっと、何か寒気がしてきたなぁ。帰りたいなぁ。
「えーっと……なんでこんな静かだったの?陽斗君もいるのに……?」
やっぱりか。この馬鹿コミュ力の権化、人のこと全然見てないしコミュ障のこと全然わかってないもんな……
「いや共通の知り合いがお前しかいないのにそんなこと出来るわけないだろ。あと陽斗は男子で他は女子だ。そんなすぐに打ち解けられるわけがない。」
「そんなものなのかなぁ……うーん 、じゃあ私から軽く紹介してそのあと自己紹介って感じにしようか。」
ん?自己紹介……だと!?
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