第6話
きっと会長は何とかしてくれる。仕方ない、俺も一肌脱いでやろう。
そんなこと思ってた時期が俺にもありました。
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
────────────────
今日から引き継ぎです。
生徒会室(仮)びひんしつに来てください。
よろしくお願いします。
────────────────
何このメモ用紙。わざわざ手書きするぐらいなら口頭でよかったのに。いつも喋りかけてくるくせに恥ずかしいの?思春期なの?
「透おはよ〜♪」
結局話しかけるのかよ。
「おはよ」
「ねー透〜?メモ見た?」
「見たよ?」
この流れますます口頭でよかったよね……
「可愛い生徒会長っぽくて良かったでしょ〜?」
「自分で言ってりゃ世話ねーよ」
「あ、生徒会室(仮)なんて透と私以外わかんないや。書き直さなきゃ。ねぇ庶務くんみんなのところ行ってき──」
「自分で行ってきなさいな?」
「陽斗くんの所だけでも〜?」
「断る!」
「後でアイス奢るって言っても?」
なかなかいい提案だが……
「断る」
「後でスタバ奢るって言っても?」
俺がそんなとこ行くと思ったか
「断る」
「じゃあテリヤキバーガー奢らせてあげるって言っても?」
「奢らせてあげるってんや」
「その崇高な私に奢らせてあげるって言ってるのよ?」
「断る」
「じゃあ……その……私がキスしてあげるって言ったら……?//////////」
「え?////」
「あ……///////やっぱり今のなし!あとよろしく!//////」
え、何今の。可愛い、可愛すぎる。てゆーかあいつキスって言った!?キスって言ったよね!!もうやばい心臓バクバク。あ〜神様ありがとうございますー!!!!
仕方ない。可愛さに免じて紙ぐらい配ってやるか。
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
ここまでは良かった。そうここまでは。
「はぁ……?」
「あれ?今の説明わかんなかった?」
「わかんなかったよ。"えーっと、会長の指示に従って、いろいろやります"で分かるわけないだろ!てかお前なんでここにいんの?」
「え?透知らんかったの?俺現会長やで」
……はい?こいつが会長だと?いよいよこの学校がなんでまともに機能してるかわかんなくなってきたな。
「いやまさか可愛い弟のためにここに来たと思った?このこの〜♪」
「すまん。興味無さすぎて知らなかったわ。説明わかりづらいし1回〇ね」
「雅ちゃーん!透が〇ねって言ってくる〜」
「私からもお願いします」
「ゲフッって違う。ほかの子はどう?わかった?」
「「「「いや、全く」」」」
「ゲフッ……チーン」
こいつがいるなんて聞いてないぞ。二度と関わりたくないんだが……はぁ、生徒会やめたい。
ん?こいつは誰だって?説明することさえ不要なモブキャラだがあえて説明するとすれば影山光、俺の兄だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます