第4話

何故こんなことになったのか、未だに理解出来ていない。

なぜ雅は俺を役員にしようと思ったのか。なぜコミュ障ばかり集めて今までの先輩方がやってきたようなコミュ力高い系の人を集めて和気あいあいとした雰囲気の生徒会にしなかったのか。そして、


秘書ってなんだ!!!!!!


いや、うん分かってるよ?つまりこういう事だよね。

俺は今会議室にいる訳では無い。学校を出てすぐ右手、コンビニにいるのである。


ー•ー•ー•ー•ー•ー•ー•ー•ー•ー•ー•ー•ー•ー


「私の秘書もやってもらうからよろしく♡」

「秘書って何すりゃいいんだ?」

「そんなのやっていけばわかるわ。とりあえずコンビニ、行ってきて?」


ー•ー•ー•ー•ー•ー•ー•ー•ー•ー•ー•ー•ー•ー


やっていくも何もただのパシリじゃないか!?雅は俺をパシリにし、ほかの役員がコミュ障なことをいいことに専権政治をするつもりだな。いや、でもそんなことあいつがするか?あいつは馬鹿だがそんなことまでするほど馬鹿ではないはずだ。多分。

じゃあ何がしたかったんだろうか。ま、おいおい分かるか。


「ただいま」

「おかえり。早く座って!自己紹介始めるわよ〜。はい、私は会長の白雪雅。好きなハンバーガーはテリヤキバーガーよ。よろしく。」

こいつテリヤキバーガー好きなのか。メモメモ。今度なんかあったら買ってやろう。

「じゃあ次は紅葉ちゃん行こうか」

「はーい!竹本紅葉、副会長でーす!雅ちゃん頑張って補佐しまーす。好きなラテはキャラメルフラペチーノでーす。」

「キャラメルフラペチーノいいよね〜」

「よねよね〜♪」

こいつまさかとは思うが……


リア充


じゃね?

ありえないそんなの。都市伝説じゃないのか!

「じゃあ次希ちゃんよろしく!」

「副会長やらせていただきます緑川希と言います。あまりお役には立てないかも知れませんがよろしくお願いします」

お?ついにまともキャラきた?

「好きな〇〇は?」

「えー、では好きな女の子は雅ちゃんです」

「ぽっ//////////」

ぽっ、じゃねーよ。これもだめなやつじゃないか。となると、まともなやつは陽斗だけか……。

「で、では気を取り直して陽斗君」

「今村陽斗、会計やります。好きなパンツの色はピンク、素材はシルクです。よろしくお願いします」

あ、こいつもだめだ。終わったな。みんな引いてるよ。

「シルクいいですよね!!!」

ん?またお前かー!!

「そう、シルクこそ至高!桜さんよく分かってらっしゃる。」

お前も大概にしろ。

「そうです!仰る通り!パンツはシルクに限ります!ではこの勢いで私の自己紹介もいきましょう!!苦節16年友達が歴代雅ちゃん1人しか居ないのでコミュニュケーションとは何かがわからない桃風桜です。書記やります。好きなゲームは刀〇乱舞とF〇Oです。友達作りたくて生徒会入りました。皆さんよろしくお願いします」

さっき(3話参照)自己紹介崇めてただけあって自己紹介自体は素晴らしいな。勢いつけないと喋れないところはともかく。ってなんかすごい視線感じるんですけど……?

「次透よ。」

「」

ん?

「だから、次が最後、透の番よ」

「」

んんんんんん??

「あなた死にたいの?やらないなら死んでもらうわよ?」

ヒイッッ!こっわ。やりますやります!

「庶務兼議長兼会長秘書の影山透です。」

「聞こえないわよ?」

何その笑顔怖い……。

「庶務兼議長兼会長秘書の影山透です。今期のアニメはこみっ〇がーるずと魔法〇女俺見てます。よろしくお願いします」

「好きなキャラは?」

「もちろん妹〇えの白〇京様に決まってるだろ!あんな可愛くて一途で性格も良くてしかもおっぱ……」

ん?みんながジト目で見てくるなぁ。このまま記憶を失ってしまいたい。もうやだ。消えたい。生徒会なんて知らない。


雅め、今度仕返ししてやる。覚えてろよ。

絶対テリヤキバーガーなんて買ってやらねーからな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る