陰キャコミュ障の俺が青春ラブコメ主人公になるはずなんてない!
naka
プロローグ
「なんであいつ?」
「誰?」
体育館中がざわめく。
しかしその中でも1番驚いていたのは誰でもない俺であった……。
9月、夏休みが明け、全国の学生が一斉に活動を開始する日、一応高校生の俺はご多分にもれず前日の徹夜の跡を残しながら朝から自転車にまたがっていた。
「おはよう、透。なんか眠そうだな」
こいつは俺の親友であり唯一の友達の今村陽斗だ。友達もおらずひっそりと学校生活を過ごしている俺とは対照的に友達も多い、スクールカーストの頂点にいる奴だ。
「徹夜でゲームやってたからな」
「ははっ。毎年恒例のやつだな」
「そうだな。毎年後悔するんだがやめられないんだよ。クソ運営はなんでこんな時期にイベントをやるのやら」
「なら別に無理してやる必要はな……」
「ある。」
「そういうものなのね(笑)」
教室に着いたので陽斗とわかれドアを開けるが誰にも気づかれず挨拶もする相手もいないのですぐに席に座る。もう慣れたが割と寂しい・・・。久しぶりだとこたえる・・・。
俺に喋りかけてくるやつは2人しか居ない。1人はさっきの陽斗。もう1人は幼なじ・・・
「おはよう、透!」
「おはよう。お前は相変わらず朝から元気だな」
「透が暗いだけだよ」
こいつがそのもう1人、幼馴染の白雪雅である。頭はいいし性格も明るく運動までできる、次期生徒会長のパーフェクトウーマン。そして何よりかわいい。うん、かわいい。だが俺に対してだけは何故か意地悪でそこだけ直してくれればものすごく良い奴なんだが・・・
「まぁねー。あ、そうそう透、あの……」
「ん?」
\雅〜!/
\あ、ちょっと待って〜/
「いいや後で。すぐ分かるし。その方が面白いしね(笑)」
「お、おう」
「じゃ!」
面白い、だと!?
ほかの人には優しいのに俺にはどうしてこうも意地悪するかなぁ……またなにか企んでるよ……寝ようと思ったのに寝れないじゃないか……まぁいいや後でわかるって言ってたし……
~始業式が始まります。全校生徒は体育館に集合しなさい〜
「ふわぁぁ。」
結局寝てしまった。始業式も話聞くのだるいから寝るに限る。
だがさっきの雅の口ぶりからすると始業式で何かありそうな気がするようなしないようなって感じだがまぁいいか
つつがなく式は進んでいき・・・、
「以上で始業式を終わります」
始業式じゃなかったのか?なんにも無かったぞ・・・
「続いて第66期生徒会役員の発表を行います」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます