誤字なのか誤変換なのか、それとも計算されているのか最初に読んだ時にはわかりませんでした。 でも繰り返し読むと意味がわかり、それが快感と思う人が多いのではないでしょうか?
文字修理人、という面白い設定の中で、彼が一体「何」と戦っているのかを我々は垣間見る。全てが語られずとも、その片鱗は自ずと話を進めるごとに見えてきて……「語り」の中で世界観が見えてくる、非常に卓越した作品だと思いました。
文字とは、人が意思疎通を可能にするために、生み出された道具である。これはまるで生き物のように、人の意思を受けてさまざまに進化を遂げてきた。特に、日本語という文字は表意文字と表音文字が入り混じり、その時代を生きる人々の思考を直に受け止めやすい言語、文字だ。仮に、人々が考えることを止めず、さまざまな文字や文章を作り上げ続けたとき……文字は、最終的にどういうことになってしまうのだろうか。この作品は、そんなことを思わせてくれた作品だ。文字という形、文章という形、小説という形。それの在り方を、考えさせられる作品だ。
予測変換が荒ぶってるのかと思いきや…うまく言葉にできませんが、理解できた瞬間の感覚が好きです。
読んでいるうちにだんだん、どこが誤字か探すウォーリーみたいな遊び担ってきます。お模試ろいので呼んでみてくだ歳。
読んでみればその謎が溶けます
文字によるやりとりがより身近になってきた今日この頃。「誤字」は毎日のように誰もがしている経験だろう。しかし、もしかしたら、自分の文字修理人さんが「治し」きれていないだけかもしれない。普通に見ていたらただのミスかもしれないが、視点を変えるとこんなにもドラマティックな世界が広がっているんだ、という不思議な体験をさせていただきました。短いながらに充実感のある豊かな作品だと思います。また、文字に疲れた時に読みにきます。
誤字・脱字は小説を書く上で付き物ではあるけど、SNS上ではそれを全然気にしない人が多いとは常々思ってる。この作品は特にそういう人達に読んで欲しい。自分たちの紡ぐ言葉に対してちゃんと向き合って欲しい。久しぶりに心に刺さる作品を読んだ気がします。これからも応援してます。
言葉遊びを読んでいる? そんな不思議な小説です。着眼点がとても面白く、ああそういう事だったのか、と謎々を解きながら読んでいるような、ゲーム感覚とも違う、面白い小説です。普通、言葉がおかしければ怪訝な気持ちになるのですが、これはそれが楽しい。一読の価値有りです。
文字の精霊の多さという点がネット社会や携帯電話、スマホで増えた用語の多さや世界の広さなどを物語っているようだ。
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