ある文字修理人の手記

作者 阿部 梅吉(うめきち)

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★★ Very Good!!

文字とは、人が意思疎通を可能にするために、生み出された道具である。
これはまるで生き物のように、人の意思を受けてさまざまに進化を遂げてきた。
特に、日本語という文字は表意文字と表音文字が入り混じり、その時代を生きる人々の思考を直に受け止めやすい言語、文字だ。
仮に、人々が考えることを止めず、さまざまな文字や文章を作り上げ続けたとき……文字は、最終的にどういうことになってしまうのだろうか。

この作品は、そんなことを思わせてくれた作品だ。
文字という形、文章という形、小説という形。それの在り方を、考えさせられる作品だ。

★★★ Excellent!!!

文字によるやりとりがより身近になってきた今日この頃。
「誤字」は毎日のように誰もがしている経験だろう。
しかし、もしかしたら、自分の文字修理人さんが「治し」きれていないだけかもしれない。

普通に見ていたらただのミスかもしれないが、視点を変えるとこんなにもドラマティックな世界が広がっているんだ、という不思議な体験をさせていただきました。短いながらに充実感のある豊かな作品だと思います。

また、文字に疲れた時に読みにきます。

★★★ Excellent!!!

誤字・脱字は小説を書く上で付き物ではあるけど、SNS上ではそれを全然気にしない人が多いとは常々思ってる。
この作品は特にそういう人達に読んで欲しい。自分たちの紡ぐ言葉に対してちゃんと向き合って欲しい。
久しぶりに心に刺さる作品を読んだ気がします。これからも応援してます。

★★★ Excellent!!!

言葉遊びを読んでいる? そんな不思議な小説です。
着眼点がとても面白く、ああそういう事だったのか、と謎々を解きながら読んでいるような、ゲーム感覚とも違う、面白い小説です。
普通、言葉がおかしければ怪訝な気持ちになるのですが、これはそれが楽しい。
一読の価値有りです。

★★★ Excellent!!!

文章自体はテンポよく、さらっと読めるのに
じんわりと 感情や感覚的なものが感じられる。

文章を書く人・文字を研究する人には、共感できる内容なのではないか。そんな人はきっと、自分を重ねて少しクスッともできる。

個人的には、短編のブラックユーモア好きにおすすめかもしれない。

★★★ Excellent!!!

(既に他の方のレビューにも述べられているように)この作品を読み進めると、何箇所も「誤字」があることに気づきます。私も思わず応援コメント欄で指摘させていただこうとして、はたと手が止まりました。

「誤字」を指摘してしまう前にもう一度タイトルを読み返したところ——
大変失礼致しました。この作品の「誤字」にはそういう意味があったのですね。

カクヨムで小説を執筆されている皆様、もう一度ご自身の作品を読み返してみてください。そこに「誤字」はありませんか? もしそうならば、このお話に出てくる「文字修理人」は決してあなたと無縁の人物ではありません。

物書きをやっている人間なら一読すべき作品だと思います。

非常に不思議な読書体験をさせていただきました。

★★ Very Good!!

文字が、言葉が、氾濫するこの世の中。
昔は特別に学のある者が操っていた特別な記号。
活版印刷ができて爆発的に増えた『文字』に、この文字修理人の仕事も増えた事でしょう。しかし、その時はまだ…。

時代が流れ、今やインターネットの時代。様々な人が『文字』を操るようになって……文字修理人は頑張りました。

皆さん、この手記を見てどう感じるでしょう。

私は…
最初のフレーズを読んで、なにこれ?作者さん大丈夫?(失礼)となり、徐々にホラーになり、そして悲しさと皮肉を感じました。


皆さんは大丈夫ですか?無理させていませんか?

『それでは皆さん、お大事に』

★★★ Excellent!!!

作品のタイトル通り、「文字修理人」と名乗るある人物の独白というか手記です。
読み始めてすぐに、あれれ?と引っかかったら、是非最後まで読んでみてください。手法としてはおそらく簡単なものではあるのですが、最後までたどり着けば、そういうことか、と頷けると思います。