ポン刀１本晒しに巻いて、桜葉は異世界で竜に乗る。ただし見た目は美少女で 多布可良

概要
　
　桜葉（40歳独身）は、営業の外回りの途中に事故で即死した。……と思い、めざめたら少女型アンドロイドめいた義体に魂が入っていた。いわゆる異世界に転生した……というやつだったが、想像していたより遥かに苦労が多いのに戸惑う。

　その義体「ドラム」へ魂を移植してハイセナキスという竜に乗って戦う競技選手がいる世界。ドラムの「イェフカ」として転生した桜葉は、否応なしに過酷な戦闘ゲームの渦に巻きこまれる。やけに自分を嫌悪する秘書のようなクロタルという補佐の女性に案内をされながら、桜葉は次第に世界に慣れて行き、竜への騎乗や、剣技などハイセナキスの訓練を受ける。やがて、桜葉は前世界で唯一の特技だった居合道を競技に応用できないかと考え、自分で日本刀のような武器を製作するとイェフカ刀と名付けた。

　始まった模擬戦で、桜葉は連敗する。しかし少しずつコツを掴んでゆく。桜葉は、巨大帝国の中の貧乏選帝国の七国が金を出し合ってハイセナキス全国大会代表を出してしている四人の候補選手の一人で、その四人総当たり戦で予選をする。

　予選が始まり、一進一退の攻防を繰り広げながら、桜葉は勝ち星をあげて行く。しかし、最後の試合に、突如としてハイセナキス強豪国のドラム「ヴェルラ」が乱入してくる。桜葉は、対戦相手だったアークタと共に、二対一でヴェルラと戦う。激闘の末、桜葉がヴェルラを破り、七選帝国予選大会を勝ち抜いて全国大会へ行くこととなった。

　クロタルとの不和も解消した桜葉は、クロタルが自分に行為を持ち始めたと誤解し、キモくニヤニヤして、この世界で頑張ろうと誓うが、クロタルには既に恋人らしい人物がいた。現実は甘くない。異世界でも、モテないやつはモテないのであった。…続きを読む