壊れるからこそ美しい

純粋で繊細で精巧な物ほど、
それが壊れる瞬間は
キラキラと夜空に瞬く星のように美しい。

堕落と後悔に沈み、世界が色あせて見える。
誰しも一度は陥った事があるでしょう。
この作品はその傷痕を、あるいは生傷を、丁寧にかつ深部までえぐり出す作品です。

そこからあふれ出すのは、真っ赤な血ではなく、ドス黒く濁った血です。腐臭に塗れ、粘ついた血です。

しかし、泥の中にも咲く花はあります。
泥の中でこそ輝く花があります。

あなた傷を抉りましょう。
これはヘヴィノベルです、生半な覚悟では手を出さない方が懸命です。

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薄明

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