誰もが愛されることを望んでいる。
- ★★★ Excellent!!!
ただただ、この物語は愛を語る。
キリストのような崇高な慈愛でも、釈迦のような崇高な愛でもない。
人が人を想うからこその愛。
それは、ときに醜く、自分勝手で、自らを破滅に追いやることもあるだろう。
けれど、いつかは想う人のもとへ戻ってくる。
この物語は、自堕落な自分を許せず、泥沼の愛の中に陥った主人公が、一人の少女と出会うことによって新たな愛を見つけていく物語だ。
その愛が、再び自らを破滅させてしまうものになるのか、それとも美しい、ただ相手を思いやるものになるのか、はたまた全く別のものになるのか、それはまだ分からない。
是非、あなたにもこの物語を読んでもらって、その結末を見届けてもらいたい。
「愛されたい」という思いの結末を。