帝政ローマを取り巻く陰謀、対峙するのは令嬢と護衛

ローマ史が好きな方なら、読むと良い。
ここにはローマの片鱗が確実にある。

主役である令嬢コレティアとその護衛ルパス
美貌の令嬢にして大の男を蹴り飛ばすじゃじゃ馬娘のコレティアは、作中の人物たちからは勿論、読者からも注目されるであろう。
だが、相棒であり護衛のルパスも負けてはいない、確固たる矜持を身に備えた男である。
この二人はそれぞれに持ち味があり、その掛け合い、洒落の利いた応酬は見ものだ。

また、帝政ローマの、或いは古代ローマの息吹を感じさせる描写は、作者自身の知識に裏付けされたもので、見事の一言に尽きる。

だから、重ねて言いたいのだ。
ローマ史が好きな方なら、是非に読むと良い。
その情景のみならず匂いや温度まで感じさせてくれる筆致が、帝政ローマの時代へといざなってくれるだろう。

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