命の始まりの瞬間から、運命づけられたように忌子として生まれた姉と、皆に祝福された特別な竜の弟。生き物はどんなものであれ、どう生まれるは選べませんが、どう生きるかは決められます。竜の種族の話ではありますが、読者自身に生きることとは何かと投げかけるような、哲学的な問いをたくさん感じました。
重厚な世界観、美しい風景描写。これらもさることながら、特に目を引くのが、キャラクター達の優しさです。各々それぞれ信じるものがあり、それぞれの優しさがある。信念や優しさ故に誰かを助け、協力する…続きを読む
皆さまはこれまでに言葉を通して、其処に描かれた色や熱、あるいは光といったものを感じたことはおありでしょうか?それはいわば五感を濾して得た感覚、そのものたちです。この作品では自身がその場に立…続きを読む
竜の村で、人間であることで虐げられていたティリーア。彼女が「光の司竜」ハルと出会うことからこの物語は始まります。運命は一度残酷な方向へ傾きますが、ひとつの約束が大きな奇跡へと物語を導いていきます…続きを読む
ファンタジーの上手下手を左右するのは、その世界観の構築と、それを読者にいかに伝えていくか、です。この小説は、そのどちらも兼ね備えています。これほど優れたファンタジー小説を読めることは、幸運という…続きを読む
もっと見る