命の始まりの瞬間から、運命づけられたように忌子として生まれた姉と、皆に祝福された特別な竜の弟。生き物はどんなものであれ、どう生まれるは選べませんが、どう生きるかは決められます。竜の種族の話ではありますが、読者自身に生きることとは何かと投げかけるような、哲学的な問いをたくさん感じました。
遥か時の彼方、いにしえの時代のこと。光の竜が、一人の女性に恋をした。彼女は竜の子どもでありながら人間として生まれ、竜からは忌み子として蔑まれていた。しかし、光の竜には彼女の涙色の瞳、漆黒の髪、そして…続きを読む
序盤から、壮大にして加速を募らせ続けるお話であった。それでいて地べたに足をつけた、確かな描写が途切れず続いて作品を磨き上げている。 作中で題材となる要素をここで一つ一つ列挙するのは、個人的には止…続きを読む
竜の村で、人間であることで虐げられていたティリーア。彼女が「光の司竜」ハルと出会うことからこの物語は始まります。運命は一度残酷な方向へ傾きますが、ひとつの約束が大きな奇跡へと物語を導いていきます…続きを読む
ファンタジーの上手下手を左右するのは、その世界観の構築と、それを読者にいかに伝えていくか、です。この小説は、そのどちらも兼ね備えています。これほど優れたファンタジー小説を読めることは、幸運という…続きを読む
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