切ないの一言に尽きます。相手はそう繰り返すことしかできず、自分も何も言葉を発することを許されない状況。拘束された主人公の痛みと無念さがリアルに伝わってきます。「動かないで。静かに息をして」一見優しい言葉に聞こえますが、きっと主人公以外の人にも毎日毎日同じように言い続けていて、報われないことにもまた悲哀を感じました。
これ以上はネタバレになりますので言えませんが。作者さんが「タイトル吊り」だとおっしゃっていたように最初から最後まで、見事なタイトルと内容です。どうぞ、だまされてください。けっして後悔はしないでしょう。
わたしも経験あります。本当に静かに息をしないと、と言うよりいきた心地しなかったなぁ、と思い出しながら……。タイトルもだけど文章も引き込まれるので好きです。
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