概要
刀、刀を鑑る者、それを持つ者。そして戦国の世を一途に生きる少年阿修羅。
拙著「前田慶次郎異聞」からの抜粋で、独立の話としました。刀を振り回す武士を研・鑑定師の家の出身である本阿弥光悦は軽蔑していました。研ぎ澄まされた刀は戦いのためでなく貴人の腰にあるべきものだと。武士である慶次郎は、自分を殺しに来た刺客であった美しき少年、りんを光悦とその同僚、若き角倉素庵に会わせます。一途で抜き身の刃(やいば)の様であるゆえ、阿修羅と呼ばれる少年を見て彼らは何を思うのでしょうか?室町時代きっての芸術家の光悦、光悦とともに文学の普及に努力した藤原惺窩の門人、角倉素庵(すみのくら・そあん)、和歌と風流(ふりゅう)といくさに生きた前田慶次郎とその鋭い刃のような家臣のりん。熱い時代の邂逅を語ります。
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