七つの色の空
「七つの色が跳ね回っているんだ」
「尾を引いて揺れているわ」
少女二人が空を見ながらコメントするので、つられて彼も同じ方向を見るのだが、
「青い空だなあ」
と呟いて、どうにも違うと首をふる。少女らには違うものが見えているのか? 空はそもそも青なのか? 真昼に夢を見せられているというのか。考えながら、少女らの横に腰を下ろした。
「スイは思考し地面を見る、それもまた一つの見え方」
リピアが囁いた。
空のキャンバスに違うものを描いていい。地面をキャンバスにしてもいい。
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