シンメトリーの空

世界観の説明が丁寧で分かりやすく、技術系の知識があまり無い私でも問題なく読むことができました。
また、登場人物達の会話ややり取りも面白いです。
プロローグが整理されておりそう言った所からも物語の作り込みの綿密さが伺えます。
学生達が数人で集まって、皆役割は違えども一つの目標に取り組む様は正に青春の一言です。
T-6Gが再び広い空を自由に飛び回る事が出来るのか、一読者として楽しみです。

　テキサン。その方面に詳しい人でも、中々知られていない飛行機でしょう。そんな飛行機が当然のように展示されている、特色の強い学校。そんな魅力ある舞台で、少しずつ変で面白いところのある、魅力的な登場人物たちが物語を紡いで行きます。
　この物語には、テキサンを飛ばすという明確な目標があります。物語に目標があるというのは素晴らしいことです。我々読者も、なんとかして彼ら登場人物たちを支えたい。そんな気分にしてくれます。
　是非、テキサンという翼が羽ばたくところを登場人物たちと一緒に見送りたい。私は、登場人物たちと、そしてこの物語を読ませてくれた作者様に、強い期待を寄せています。