この小説は、『恋は遠い日の花火ではない』味

 魔法少女を呼び出すために公園の砂場を買収して砂のオブジェ作りを毎日試みる高校生男子の話。
 イタい!
 しかし、
 誰にも理解されることなく、それでも自分の道を愚直に進む主人公がアツい!

 安全安心のハイテク公園とか、オリジナリティあふれまくるフレーバーのアイスとか、絶妙なちょっと未来感の描写も秀逸。
 さらに、公園を見守るロボットとか、ガキ大将とか、どこか遠くで主人公と同じく魔法を求めるAIと科学者とか、キャラも楽しい。
 なにより、文章がうまくて、読んでるだけでおもしろい。
 『曲がった。』とか。
 ブランコスカートに対する異なるリアクションと重なるコメントの対比とか。
 随所に、この手のはっとする記述がちりばめられていて、すごいって。

 短編でさくっと読みやすいのも、ポイント高い。
 いやあ、この話、よかったです。
 ネタバレにならん程度にコメントするの難しいですね。

 そしてどうでもいいですけど、イタのボイスが田村ゆかりで即変換されるのはなんかの魔法ですかこれ。

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