セティボスの陽の下に

　海野毅（かいのつよし）。この春から高校生。成績は真ん中へん。スポーツなどの特技も目立ったものは無い。
　にもかかわらず、彼は放課後、クラスメートの瀬霧（せぎり）ちとせと共に、担任に呼び出される。
　謎の敵、キャリバンと戦うために。
　シェイクスピアの「テンペスト」にちなんでそう呼ばれた怪物。その故郷として想定されたのが惑星セティボス。
　巨大な人型兵器、キャバリエに搭乗して、繰り広げる死闘。その戦いを通して訪れる変化に、少年は怯え、少女は胸を痛める。
　平凡な日常は崩れ、残酷な真実が明らかになって行く。
　それでも戦いは続く。彼や彼女の思いなど無関係に。

　セティボスを照らす太陽。どのような命がその下に生まれ、キャリバンを送り込んで来るのか。理不尽な謎の中、死闘は続く。