手フェチ必見。その楽園には「手」が生っている。

下層民の「僕」はある日、クレバスに迷い込んだ。
クレバスの中からは危険な獣が現れるのが常だが、
「僕」が訪れた世界は、「僕」だけの楽園だった。

その世界で、
「今日も僕は、手、を収穫する」

始まりと終わりの一文が同じという企画だそうで、
最初に読む謎めいた一文を、意味を知って読むと、
まったく違った印象、痛快なアイロニーを覚える。

みずみずしい手の色気ある描写もまた必見。
楽しく拝読しました。

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