突如として起きた大震災。それによって引き起こされた大津波によって男は孤島へ流される。周囲の海には物言わぬ死体が浮かび、男は一人生きようと足掻くが……。生とは何か?死とは何か?一度じっくりと考えてみたいという方にはうってつけの作品です。
一人ぼっちで記憶さえ失ってしまった男の、小規模な煉獄。舞台こそ変化は少ないものの、最後までオチの読めない目まぐるしい展開はストーリーテリングの妙を感じました。ヤシの木の実の描写にどこか妙なリアリティを感じられて、個人的に気に入りました。
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