完成度は極めて高いと思うけど、これって完結なんですか?

睡眠中に見る夢って、唐突に始まり、得てして唐突に終わる断片的なものだろう。老いてからは「会社で延々と何かをし続けている夢」が多い気もするが、若い頃の夢はそうだったような気がする。
本作品は、そんな夢のような内容と言える(と思う)。

実際、鳥獣戯画みたいな内容だ。
兎と蛙ではなく、魚と鳥。喫茶店に入ったり、水族館に行ったりと、手足の無い魚の方の動きが気になるが、漫画と違って、小説では動作を描写せずにいられる。
辻褄と言うか、設定の「せ」の字も無い点が正に夢みたい。

全く異なるアプローチをしてみたい。
ピカソとダリは共に有名な芸術家だけど、支離滅裂で疑問符が頭の中で飛び回るような絵を描き、皆さんも「果たして尊敬に値する人物なのか?」と訝った経験をお持ちだろう。個人的にはダリの絵の方が、写実的に描いてくれる分だけ、ピカソより高い知性を持っていると思う。
本作品はダリの絵に似ていると思う。

短編にはMax2つが信条ですが、星3つ付けました。

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