その存在が、その存在であるということ。

 寝る前のぼんやりとした頭でこの素晴らしい作品を読んで、「ああ、これはスゴイな」と思った。他の言葉は浮かばなかった。華美な修飾語やら大層な美辞麗句やらを書き連ねて褒め称えてやろうとも思ったが、なんだかそういったレビューはこの作品に合わない気がした。少なくとも私は。
 文学でもなく青春でもなく恋愛でもなく冒険でもないけど、心や頭のどこかにスッと置かれるような、そんな淡い存在感のある作品だと思う。褒めてる、褒めてるよ! ちょっと気軽に読んでみて、「あ、これはスゴイんじゃない!?」って思ったら、もう少し真面目に読んでみるといいと思う。

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