与えられた世界で、迷い子たちはどんな道を切り拓けるのか?

終わってしまった地球、その中で一日一日を必死に生きる人々。
けれど地球からコロニーへ逃れた人々も統治社会の中。そんな鬱屈した世界からこの物語は始まります。
疫病や餓えが常につきまとう地球。娯楽のない極限状態で人々が頼るものといえば「神の化身」「植物の生長」「家族の帰宅」など、とてもささやかなものばかり。
けれど、そこに読み耽ってしまうのは荒廃した世界のリアリティであったり、嫉妬や恐怖、そして読み手である私たちにも理解できる悩みであることが、とても大きいからだと考えます。現代だって決して生きやすいワケじゃありませんからね……(苦笑

そして物語の進行も意外なところから、意外なものが降ってきたりと、決して飽きさせない展開がなんともニクい!
これは作者すずめさんの持ち味ですね。展開を読みきってやる、と言う挑戦心から読んでみるのも面白いかもしれませんね?

個人的には2章という少ない枠組みでトワの人間らしさが綿密に書かれていて、とても胸に来ました。
けれど、その後の展開では……おっと、続きは本文で読んでくださいね?(笑

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