読んでしまった。そして、泣いてしまった。聴いてしまった。いちばん、優しい音を。感じてしまった。いちばん、優しい温もりを。いのちと、愛が奏でる和音。それが、いちばん優しく、綺麗。自分の大切な人を大切にしよう、と心から思いました。
「聴覚」は最後まで残る。この冒頭に、ドキリとします。正直なところ、死に際を描いた物語は少々苦手だったのですが、この出だしを見てしまっては続きを読まずにはいられませんでした。 最期の五分間を迎えた「わたし」に残されたのは聴覚だけ。そんな「わたし」が望むのは……。人を見送ったことのある者も、そうでない者も、深く考えさせられます。 感謝と優しさに満ちた「わたし」の最期の言葉は、もう声にはならなかったけれど、それでも彼に届いたのだと信じたい。そんなことを思って、読後もずっと切ない気持ちになりました。とても心動かされる作品です。
2,000文字ない文章でここまで感動させられるとは思いませんでした。最後の一文も、すぅーと溶けるように綺麗で、互いに寄り添ってきたことをそれだけで鮮明にしています。
聴覚って、一方通行なんですよね。そして簡単にシャットダウンできるものではない、特別な感覚でもあります。人生最後の瞬間。多くの人が、愛する人と意思疎通できずに別れを迎えることでしょう。メッセージを受け取って旅立つまでの、さいごの5分間、愛を一方通行に受け取ったように見えるかもしれません。でも、きっと一方通行じゃない、そう思えます。なんと優しい小説でしょう。とても素敵な作品です。
取り敢えず、なんというか。すごい心に響いた。
わたしが見送った大切な人もこのお話のような気持ちでわたしの言葉を聴いてくれたのかとそうであってほしいと思いました読み終えた後あたたかい涙が流れるそんなお話でした
大切な人との最期の瞬間は、美しい言葉、感謝の気持ちでいっぱいにしたいな、とおもいました。
心にじんわり染み込む物語です。朗読でも聞いてみたい。
もっと見る