【ここまでの主要人物】

だいたいの主要人物の顔見せが終わったので、各人物のまとめです。



【主な登場人物】

・ヒラタ

赤沼の作品の一人。赤沼の手引きによる個人経営の診療所でサイコパスの治療を生業としている。外科の心得はあるようだが、免許は持っていない。

幼いころは脳に病気を患っており、治療に訪れたのが赤沼のいる病院だった。赤沼に言われるがままに彼の示した道を歩み、やがて彼の駒として不自由な生活を送ることになる。

クロスと出会ったことを機に赤沼殺害の計画を進めていたが、思いのほかあっさりと完遂。どこか違和感が残るまま、事後処理を済ませた。

本人はサイコパスを健全な人間に治せるとは思っていない。そして、人間のためにサイコパスを使ってサイコパスを無くすべきだと考えている。

サイコパスを治すためのサイコパスによる処方箋。

それがどんな方法であっても。



・クロス

赤沼の作品の一人。常人離れした怪力を持つ無口の男。

赤沼の研究所から逃げ出した時に、ヒラタに出会い拾われる。それからは常にヒラタと行動を一緒にしており、一年後にはボディガードや雑務をこなしている。

クロスはほとんど喋らないが、診療所内だけの密着した空間で一年の生活を共にしたヒラタにはクロスの言いたいことがわかる。また、クロスの素性をヒラタは知らないが、その働きぶりと同じような境遇からヒラタからパートナーとして信頼されている。

赤沼殺害後はクロスを隠す必要性がほぼなくなったので雑務の幅が広がり、クロスも買い出しなどに出られるようになった。最近は帰りが遅いらしい。



・浅井涼香

来診者の一人。高校生。

生き物を捻りつぶすことに快楽を感じる少女。普通の女子高生として生きたいと思っているが、段々と欲求を抑えられなくなりヒラタの診療所を訪れた。最近はエスカレートしてしまい人間でないと満足できなくなり始めている。

ヒラタからは扱いやすさを買われ、拷問官として期待されている。人をゆっくりと殺す方法を着々と学んでいる。



・石黒勝

来診者の一人。一家集団殺人犯。

家族を何となくで殺した挙句、母親に対しては腸を引きずり出している。唯一殺し損ねた長女を殺したくて仕方がない。幼ないころに両親に捨てられている過去を持っている。

現在は服役中で、死刑判決が下っている。死刑囚なのになぜかヒラタのもとに運ばれている。ヒラタはすぐに帰してしまっている。



・成嶋秀樹

初老の警察官。

ヒラタと昔から面識があり、診療室に訪れる数少ない一般人。

ヒラタには貸しがあり、サイコパスが関与していると思われる事件はヒラタの手を借りている。そうして難解な事件を解決したりすることで、様々な人に貸しを作っている。

赤沼のことも知っているようで、裏の世界には聡い。



・赤沼修二

サイコパス。

ヒラタとクロスの人生を狂わせた張本人。

本人は社会的弱者であるサイコパスを保護したいと考えており、その果てに健常者をサイコパスにすることに没頭した。世間では名の知れた医者として認識されているが、ヤクザと癒着しており資金援助の見返りに表立って起こすことのできないことを秘密裏に行わせていた。

長年育てたヒラタでも警戒することを怠らなかったが、結果的にクロスに四肢をもがれた。その後の行方はわからないが、監禁されたうえで浅井のいじめにより衰弱死したと思われる。ヒラタも何か聞き出そうとしたが無理だったようで、生前の彼の行動には未だ多くの謎が残っている。



・山岸真紀

小学生→大学生

父に恋をした小学生。

その恋はいたって普通のはずだったが、とある人物と接点を持ったことにより歪められてしまう。歪な恋は善良な少女を魔性の女へと変え、ついに父と一線を越えてしまう。母はもはや一介の女としか考えておらず、情事の様子を見せつけ家から追い出した。

この一件でとある人物に崇拝の念を抱いた。現在は大学に進学。父は家に軟禁しており、高校生の時に父の子を妊娠・出産して一児の母でもある。



・津田彰造

高校生→探偵(無職)

人を人として認識できず、影と認識してしまう少年。

影の様子はカートゥーンアニメのようであり、生気は感じられない。生まれた時から

この状態であり、物心がついた頃に周りの影が人間というものであり、自分の見ている世界はおかしいことに気づく。影が来ている服も認識することはできないため、個人の特定は仕草などでしている。

大きくなると、影と関わるよりも一人でいる方が楽だと悟り、人間との接触を控えていたが、高校時代に水野という少女から頻繁に接触をうけるようになる。やがて、彼は初めて影ではない水野という人間に出会った。

山岸が母を追い出すと決めた際には山岸の父を拘束した。



・アンナ・ザリバート

ロシアンマフィアのシェンカレフファミリーの一員。ドイツ出身。

麻薬と人身売買の取引のために日本に来た。

スタイルはかなり良く、着飾ったヒラタと良い勝負。欧州の言語なら大体話すことができ、日本語もかなり上手。ドンのアントン・シェレンカレフとは面識がある模様。

実は言葉遊びが大好き。




【名称不明】

・秘書

名前不明。赤沼の秘書。

普段から赤沼の側を離れることは少なかったが、赤沼が殺害された事件の時にはなぜかいなかった。



・死体食い

名前不明。ヒラタが死体の処理に呼ぶ人物。

電話一本で参上します。死体を見かけた際はなるべく早くご電話ください。

鮮度が高いとその分処理が速くなります。また、死体の状態によってはその場で処理をせず持ち帰らせていただく場合もございます。ご了承ください。

お電話お待ちしております。

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サイコパスの処方箋 りむふょ @rimufyo

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