架空の世界のリアルな食事。

樹人のサルメロ=サルバルと、その主である魔女オリヴィエの、グルメ旅行のお話。
概要を書いてしまえばそれまでなのですが、登場する料理や食材の描き方が見事です。

どれも架空の物のはずなのに、名前が独特だったり調理工程が細かかったりと、まるで実在するかのようなリアルな描き方をしています。
また旅先で出会う人達も、一人ひとりに細かな背景が与えられていて、世界観に深みを与えています。

異世界ファンタジーと言うのは当然作り話で、一度表現を謝ってしまえば陳腐なものになってしまうかもしれません。ですが、この作品は読み進めるごとに、まるで本当にこんな世界、こんな食べ物があるのではないかと錯覚するようでした。

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