ある日、「おいしいものを食べに行きましょう!」と相棒の樹人・サルメロをお供に、旅へ出た大食い魔女・オリヴィエ。
毎日、今日は東へ、明日は西へとファンタジーな世界を回り、あれやこれやと舌鼓を打つのですが……。
ファンタジーの架空の食べ物なのに、すっごく美味しそうで、すっごく食べたくなるんです~~っ!!
これは作者様の技量と、オリヴィエがすっごく美味しそうに食べるからだと思います!(≧▽≦)
食べたい! 読者も食べたくって、オリヴィエみたいにヨダレだらだらになっちゃいますよっ!
食べ物だけじゃなく、風習や民俗などもしっかり書かれていて、本当に、その世界を旅しているかのよう。
しかも、この話の美味しいところはそれだけじゃありません!
オリヴィエと相棒のサルメロの関係が……っ、もうっ!!(*ノωノ)
読んでいると、によによが止まりません(´艸`*)
美味しくってあま~い、極上旅行記、ぜひお召し上がれ🎵
自由奔放で超大食いなカワイイ魔女さんオリヴィエと相棒ですべての植物の頂点に君臨する、樹人であるサルメロ。二人が旅する世界は、風変わりで楽しい、そして、美味しそうな料理で溢れています。
この物語。深いです。超深いです。生命の神秘すら感じますね。
主従関係である魔女オリヴィエと、所詮、箒であるサルメロという二人のコンビは、それだけでも物語性十分。基本は笑いに包まれる温かい物語ですが、時に涙あり、感動あり、人間ってなんだろうと妙に哲学に走りたくなる時あり……深いのです。
それがテンポよく進み、胸キュン要素の甘々展開も加わっていき、まさに、最高のエンターテインメント作品ではないでしょうか。なぜか、私はムーミンを思い出しましたよ。ムーミン、さほど読んでないですが、ムーミン的なファンタジックさが心を過りました。ムーミン(しつこい)。
特に樹人を筆頭に、登場キャラクターたちの多彩な設定が素晴らしく、異文化を軽やかに楽しむ主人公たちには好感が持てます。閉鎖的な世の中、こういう視点を物語に乗せて魅せることが出来るというのは、作者の力量があってこそでしょう。
もっと沢山の方に読んで頂きたい作品です。おすすめ。
樹人のサルメロ=サルバルと、その主である魔女オリヴィエの、グルメ旅行のお話。
概要を書いてしまえばそれまでなのですが、登場する料理や食材の描き方が見事です。
どれも架空の物のはずなのに、名前が独特だったり調理工程が細かかったりと、まるで実在するかのようなリアルな描き方をしています。
また旅先で出会う人達も、一人ひとりに細かな背景が与えられていて、世界観に深みを与えています。
異世界ファンタジーと言うのは当然作り話で、一度表現を謝ってしまえば陳腐なものになってしまうかもしれません。ですが、この作品は読み進めるごとに、まるで本当にこんな世界、こんな食べ物があるのではないかと錯覚するようでした。