トランプの裏と表を決めるのは誰か。

思い込みというのは人生に付き物で、ふとしたきっかけが真実にたどり着くヒントだったりする。

しかし多くのひとはそのヒントを見逃したり、自分のなかで膨らませてしまった虚像こそを真実としてしまうことが多い。

本作の妙は、描かれているストーリーそのものよりも、そうした人間の本性を浮かび上がらせるところにある。まあこれは作者さまの意図したことではないだろう。

トランプの裏と表は最初から決まっている。
しかしそこに意味を見出すのは、個人の自由である。

さあ、あなたはこの物語から何を見出すのかな?

その他のおすすめレビュー

真野てんさんの他のおすすめレビュー761