すべてのジュリア・ロバーツたちへ

春をひさぐ、とは平たくいえば売春をすることで、昭和までは普通に通じた言葉である。
箱もの風俗店の減少に伴い、デリバリー営業が台頭している昨今だが、一方でいわゆる「たちんぼさん」などの個人事業者(言い方)が急増していることも話題である。

本作の主人公もまた、そんな「たちんぼさん」のひとりである。
とくに金に困っているわけでも、誰かに仕返ししてやりたいからでもなく、ただ身体を売る。
ひとは自分の理解が出来ないものを知ると、その背景にただならぬ理由が存在するのではないか。そうでなければいけないと「意味もなくその行いをすること」に否定的になる。
自分の持っている価値観というか常識論のようなもので、すべてを測ろうとするのだ。

それこそ、まったくもって意味のない行為だと思う。
本作の主人公もまた、そんな頭でっかちな人々を嘲笑うかのようだ。

世間にすれたオンナほど、心に飼っている乙女は純真無垢なのかもしれない。

詳しくは本編まで。