第7話


「いちごきゅん、そこのエイリアンから離れて」


 ライダースーツの女は僕にむかってそう言った。僕をかばうように後ろにし、いちごに相対する。いちごはそれをみてびくっとする。


「大丈夫、私がきたからには安心して、いちごきゅんはかならず守るから」


 僕はとりあえず手に持ったスタンドグラスでライダースーツの女の頭をおもいっきり殴った。


「ふういっぱつで倒せた」


「なんでなぐったの?」


 いちごがすごい目でこっちを見ている。


「だってこのままほっといたらお前になんかしそうだったし」


 いちごもあやしいが、いきなり部屋に飛び込んできたこいつのほうが危険度がたかい。


「とりあえず簀巻きにするから手伝ってくれ」


「うん、わかった」


 僕らはライダースーツの女をしばりあげた。けっこう肉付きがいらしくシバルと食い込みが……。いちごの視線がいたい。


「よし、これなら動けなそうだし、起こすか」


 女の頬を思いっきりびんたした。


「また女の子にびんたした」


 イチゴは不満そうだけど、起こすほかのほうほうを考えるのが面倒だ。もう一度びんたする。


「ありがとうございますぅ!!」


 なぜかお礼をいってくる女。


「はっ!イチゴきゅん。その女はエイリアンよ。はやく逃げなさい。あとは私がなんとかするから!あれ?なんでわたし縛られてるの?あん♡ちくびが××」


 ふざけていっているようにはみえない。最後のは……うん聞かなかったことにしよう。


「それよりお前は誰なんだよ。イチゴの正体しっているのか?」


 知っているなら僕にも教えてほしい。


「イチゴきゅんはあなたでしょ?」


 きゅんづけやめろし、あとなんで僕がいちごのなかの人だって知っているんだよ。


「ああ、そっちの偽物のこと?あなたのとなりにいるのは昨日地球に飛来した隕石に隠れていたエイリアンよ。エイリアンたちは地球のネットワークに侵入して人間に擬態したの。SNSで個人情報をコピーしてホンモノといれかわっている」


 僕にいれかわるためにツイッターの情報から変身したけど、僕はネカマだから僕とはぜんぜんちがう人間になってしまったってことか。




なにそれ。いみわかんない!?

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彼女はえいりあーん 蒼井治夫 @kisser

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