第6話

 状況を整理すると、正体不明の女の子は僕のネカマアカウントのものまねをしている電波ちゃんでいま僕の部屋のはしっこにちょこんと体育ずわりをしてこっちを睨んでる。状況を把握することはできたけど、複雑すぎてまったく整理できてない気がする。話しかけても返事がない。


 じっとしているぶんには害がないので僕は彼女をいったん放っておくことにした。そしてツイッターできょうとった彼女の写真をアップする。


「おうおう、普段リツイートしないやつらまでリツイートしてるな」


 写真パワーすげぇ。


ピコん!


「またこいつかよ。変態きも親父」


ピコん!

ピコん!

ピコん!

ピコん!


 何度も通知が入る。DMが大量に入っている。


「なになに……いちごきゅん、お前の正体をしっている?偽物はきえろ?こいつも頭おかしいよな。なんで俺のフォロワーはみんな頭おかしいんだ」


なんか怖くなったのでスマホをとりあえず切る。それと同じくらいだろうか。部屋のガラスがぶち破られた。一瞬のことに反応できなかった。


入ってきたのはぴちぴちのライダースーツを来た女性。


「いちごきゅん!無事!?」


 なんだかきき覚えのある呼び方だった。

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る