鮮明な筆致の幻想恋愛譚(恋愛ファンタジー)

執筆しながら作者様は泣いたりしないのだろうか。

そう思うくらい、主人公の心の動きを鋭敏に繊細に真剣に描き上げています。
愛らしい面々が彩る学園生活。
心の交流と出会いの奇跡の交差路で、主人公と黒き魔女は手を取り合うことができるのか、静かに息を詰めて見守りたくなります。

名手にかかれば、闇さえ光りあざやかに描くことができる、ということをこの物語で知りました。
美味しいオレンジパイや、態度のいい裏庭の猫や、もの思う縁日の金魚、ラブリーなアイテムたちも見所だと思います。

その表現力の高さをぜひ、ご堪能下さい。

その他のおすすめレビュー

日竜生千 さんの他のおすすめレビュー69