人類は『必ず来る終わり』までに『答え』を探せるのか?

敵は正体不明の化け物。攻略手段が全く分からない状態からのスタート。
タイムリミットは『影の王』との決戦の日。その日までに、人類の滅亡が決まってしまう。

主人公は研究肌で、『影の王』を倒すために必死で解決法を探す。
しかし、本当の敵は『影の王』だけではなかった。

主人公が『役に立たない』文献から見つけた『答え』は、人類の宿敵を打ち倒す仲間である魔法研究所のみんなから、異端とみなされ反感を買う。そこには、絶望に抗う人類としての立場と、感情のある一人の人間としての葛藤に揺れ動く、人間たちのドラマが描かれている。

数多くの制限がある世界で、現実にあるプログラミング言語をソフトウェア魔法として作中に導入し、それを用いて主人公が答えを探していく様は、一種の箱庭的な面白さがある。

作者渾身の結末を見てください。

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