信じるべきは自分、という生き方に喝采を

アンドロイドと人間の間に生まれた個体、歯車で威力や銃弾を変えられる銃。奇想天外なアイデアだが、その存在をしっかりとした設定が支えている。
登場人物は揃いも揃って口が悪い。しかし、内面はアンドロイドであろうと不思議な慈愛に満ちている。派手なアクションや研ぎ澄まされた会話のやりとり。
その中で、己の存在を信じて立つ主人公エストレの姿は、凛として美しい。精巧な歯車が噛み合ったように、物語の設定が見事に噛み合って回る、その素晴らしさにも、喝采を。

その他のおすすめレビュー

かみたか さちさんの他のおすすめレビュー39