砂の通い路

作者 比紗由

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★★★ Excellent!!!

隻眼の砂漠の商人ターリックは、ある日、一人の若い男に出会う。オアシスの小国バスマの巫女姫の使いと名乗ったその男は、彼を砂漠へと案内する。予見と呪いの力をもつ巫女姫に魅入られた商人たちは、必ず不幸な結末を迎えると噂されていたがーー
ターリックは、使者セイフに導かれ、巫女姫の選んだ最後の商人として、バスマへ向かう。


丁寧に描かれた砂漠の風俗と、伝説の巫女姫、謎めいた使者の登場で、作品の世界にすぐ入ることができます。登場人物それぞれの物語が、
繊細に絡み合って一つの物語を織りなすさまは、タペストリーのように美麗です。砂の海に埋もれて消え去ろうとしている宝の正体と、それを守る人々の冒険の物語を、是非じっくりとお楽しみ下さい。

★★★ Excellent!!!

世界観、世相を感じる描写がたくさん盛りこまれているにも関わらず、無駄のないスピーディな展開で、一気に読めてしまいます。
これだけのお話をこの長さでまとめる、しかも、余計な枝葉はなく、足りない要素もなく、綺麗にまとまり、完結しているところが見事!
キャラクターもとても魅力的なんですが、ストーリー重視。
埋め込まれた伏線の回収も見事で、ああ、そういうことか! と、うなってしまいました。
古き良き時代の冒険活劇映画でワクワクしながら見てみたいなぁ、と思いました。