冬乃は果たして歴史の一部か。 それとも。
- ★★★ Excellent!!!
冬乃の総司への想いが、
熱く、胸に届きます。
女性ならではの、恋焦がれる感情。
決して会うことの出来ない彼。
時を超えた想いは、
会えない分だけ、強まるようです。
冬乃の、熱く細やかな感情そのままに、
描かれる情熱的な描写に、
彼女の想いと共に、恋愛を
体感するようです。
現代の女性らしい、友人との会話は、
リアルで、夢見る彼女の想いと、現実とを、
両方味わえます。
他の人を好きになれなかった。
それだけ彼女が思うのは、
深い理由があることでしょう。
そして、彼女の向き合う、現実の家族。
この世界と、彼の居る世界。
思いがけな展開と、出会いに。
涙が浮かびます。
出会えた喜びだけでなく、現実を
思い描いたり、
冬乃は、夢見るだけでなく、
自分に起こった出来事と、彼の世界を、
冷静に分析し、行動しています。
恋に夢見る女性だけではない、
彼女の魅力を感じます。
歴史と向き合う冬乃の様子は
自然で、巧みに描かれています。
現代と過去を旅する彼女。
冬乃は果たして歴史の一部か。
それとも。
歴史を知る人ならさらに面白く、
また知らなくとも、
冬乃と道筋を追うことで、間近に楽しめます。
人の生死に関わること。
歴史を変えてしまうかもしれないこと。
奇跡を起こした冬乃の想いと、
歴史の人物との触れ合いが、すぐそこにあるようです。