友達以上、恋人未満?コメディタッチで描かれる男同士の色っぽい会話が素敵

 先に『羅針盤は北を指さない』を拝読していたので、とてもクールに決め込んでいたスレイマン様の意外な初々しいお姿に、常ににやけてしまいました。

 内容は、学校に通ったことのない王族である県知事スレイマン様が、学園生活に憧れて、男子校を舞台にライトノベルを書きたいと言いだす一見ぶっとんだものです。が、きちんと史実に基づいていることに驚かされました。それに、作者様の筆致は相変わらずとても綺麗で、丁寧なんです。ただ、彼(スレイマン様)は恋愛ものを書きたいと仰っていて、実は好意を寄せている人が・・・。

 BLまではいかない(?)のかもですが、そんな感じも楽しめて、これまで全く興味が無かった世界の扉を、まんまと開かされてしまいました。専門用語が出て来て難しいかと思いきや、すごく読みやすくて、本当に面白くて止まらなくなります。個性的な魅力が光る作品。

 美しくて優しい男の友情(愛情)がとっても素敵でした。


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