子供に操縦してもらわねば戦えぬ、勇者ロボの気持ちがわかる!

 小さい頃に夢中で見たアニメに「小学生の主人公が異世界へと渡り、言葉を話すロボットに乗って戦う」というものがありました。

 その「自我を持ちながら子供に操縦してもらわねば戦えないロボット」はどんな気持ちだろうと考えたことがあります。

 自分だけでは戦えなくて、悔しかったんじゃないか。
 子供を戦わせることが、情けなかったんじゃないか。

 想像はしても、それがどんな気持ちなのかまでは実感できませんでした――それがまさか、実感できる日が来ようとは。

 この作品では異世界に渡った主人公がロボットに乗るのではなく、異世界に転生した主人公自身が言葉を話すロボットになり、現地の小学生相当の歳の少女を乗せて戦うことになります。

 最強の力を持ちながら、少女を頼らねば動けぬ身の歯がゆいこと!

 元が現実世界の人間なので「子供を乗せるロボット」となった彼にすっと感情移入でき、その心情がありありと伝わってきました。

 かつて見た大好きな作品を、思いもよらなかった別の角度から見て、新たな面白さが開拓される――私は今、不思議な感動と感慨に包まれています。

 ロボットに転生してしまった現代人と、彼に乗って戦う異世界の少女。2人が今後、どのような関係を築きながら戦っていくのか、とても期待しています!

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