ピノキオは人間か? フランケンは人間か? アトムは人間か?
- ★★★ Excellent!!!
良く出来た作品。奥深いテーマを扱っているものの、最後の捻りが軽妙な作品に仕上げています。
理想の桃源郷に住まうと、作者が描いている通り、解脱したがる人間も続出するだろうな、と首肯してしまいます。あんな形態で…⁈ とは思うけど。それだけ作者の想像力は逞しいと言う事です。
また、ここまで進歩した世界なら、たとえ生身の人間であっても、判定儀式の際には思考を運営システムにアップロードする事も可能だろう。犯罪性向のある人間や独裁者になり得る人間を、どう料理するのか。作者の見解を読んでみたい。(まぁ、管理の行き届いた世界で独裁者は存在しないだろうけど、要は人非人に対する作者なりの評価を知りたかったな)
話は場外乱闘の域に逸れますが、老い先が短くなると、「人間として生まれたからには…」と頻繁に考えるようになりました。果たして、「人間だ」と胸を張れる人生を送ってきたものやら。