第23話雲隠れ1
それから2年の月日が経ちました。その間に明石の尼君と
朱雀院様が相次いで亡くなられ。紫上様が亡くなられてからは
続々と孫姫や孫宮がお生まれにはなりましたが。
やはり老いたる源氏は時代の移り変わりというか世代交代というか
名前も覚えられないくらいの数の孫には手を焼きつつも子が少ない分
末広がりに喜びながらも兄の院や功徳の権化尼君のおなくなりには
かなり心を痛めておいでのようです。
ちなみにこの年のお孫様たちをご紹介いたしておきます。御長男冷泉院
様には中宮になれなかった弘徽殿の女御に姫が居られますが表にはお出
になられません。薫の宮をお子のように育てておられます。9歳くらい。
次男夕霧の大将には惟光の娘典侍に2男2女ともに中学生くらい。
雲居の雁に4男4女皆小中学生くらい。
養女玉鬘には3男2女小中学生くらい。長女の明石の中宮には4男1女
全て小学生くらい。というわけで老いたる源氏の晩年は24人の孫
その半分はやんちゃ盛りのちびっ子たちでした。
中でも薫の君は明石の中宮や玉鬘のお子達としょっちゅう一緒に遊んで
おられ引っ張りだこでした。ひときわ腕白な三宮(匂宮)は事あるごと
に1つ年下の薫の君を意識されその焼きもちも半端ではありません。
この二人がこれから後のこの物語の主人公になっていきます。
薫の君はどこでどうお耳にされたのか自らの出生の秘密を感じ取られ
世の無常にお若いうちから仏道修行に挑戦しようとされます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます