第44話匂う宮3
その頃帝は女二宮を薫の君にとお思いでした。そうなると、
夕霧の右大臣も六の君を匂宮へ早く嫁がせようとせかされます。
六の君が正室となるともう中の君べったりとはいきません。
薫の君も宮様をお貰いになると、ご後見としてこちらを見捨てる
ことはないにしても、そちらが中心になるでしょう。
それ見たことかと、姉君が最も恐れていたことが起きそうな
不安に陥る中の君でした。それを薄々感じている薫の君は、
かえすがえすも大君の言うことを聞いて中の君と結婚して
おけばよかったのにと今更ながら後悔します。
そして実際夕霧右大臣の六の君がお輿入れになりました。
例によって匂宮はまんざらでもありません。
夕霧邸の監視は厳しくなかなか抜け出せません。
一人ぼっちの中の君は何とかして宇治にこっそり帰ってしまおうか
とお思いになって薫の君にお手紙を出されました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます