三十六計逃げるに如かず! 逃げるしか能のない男、少女と共に逃げ延びろ!

古今東西の神話やオカルトに登場する不思議ワード、黒魔術に白魔術、陰陽道に錬金術まで。
謎の妖刀が手放せなくなった女の子ルキに巻き込まれるようにして、主人公は逃げ惑います。
オカルトにまつわる追っ手たち、主人公に手を貸す仲間たち……ここまでは普通の現代伝奇ファンタジー。
いっちょこの辺で主人公も何らかの能力に目覚めて反撃開始……となるのが定番ですね。

そう思っていた時期が俺にもありました。

という気がしていたが、別にそんなことはなかったぜ!!

なんてこった!
主人公にも一応、脳内に憑依した別人の精神体がアドバイスをくれるというユニークスキルが目覚めますが、戦闘はからっきしです。

ひたすら逃げる。
真相を探るために、とにかく逃げる。

仲間たちが代わりに体を張ってくれます。

逃げるは恥だが役に立つ。
逃げるが勝ち。
謎を解き明かすまで、この遁走曲(フーガ)は鳴り止まないっ!