渦を巻く残酷な運命の中を舞う羽は、一筋の救い。

 世界観に圧倒されます。誰も見たこと・行ったことのない異世界を、色鮮やかに書ききる描写力により見事に表現されています。

 人の道を外れた主人公達は、個人の力では抗うことのできない理不尽な状況によって、残酷な運命へと導かれてしまいます。彼らのもとに遣わされるのが、アスコラク。標的となった主人公達の、首を狩りにやって来るのです。

 何故ここまで、世界というものは理不尽きわまりないのだろうか……その中で、アスコラクは一筋の救いの光にも思えてくるのです。

 物語はどこから読んでも良いのですが、是非とも最初から読んでいただきたいです。伏線の数々が回収され、最後は読み終えた達成感と感動に浸ることができます。

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