果たしてどう決着がつくのか……。

夜のテーマパークに集められた高校生たちが、恐怖のデスゲームに巻き込まれる話です。

ダウトという、秘密を暴露しあうゲーム。
つまり皆それぞれ秘密を抱えているわけなのですが、彼女たちの内面、心理が非常にリアルに描写されています。笹原さんの母親に対する気持ちは特に……引き込まれました。

そして、一つ一つのゲームの罰が、おとぎ話を題材としたものになっていて、この話だけでも面白いのですが、これによってゲーム自体に変化がつけられてあるので、飽きるということがありません。

デスゲーム系の話は、大概がその凄惨で理不尽なゲームが主軸なので、僕はあまり好きじゃないんですが、この小説はおとぎ話の部分や各キャラクターの抱える秘密とその心理描写、そして密かな恋愛話のおかげで、かなりハマれました。笹原さんたちはどうなるのか。物語はどう終わるのか。とても続きが気になります。

とにかく、なのでグロいばかりのものは無理とか、怖いのはちょっと……とかっていう人でも全然読める、読みやすい小説だと思います。
ぜひ一読を。

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