これは、世に形として残すべき文献……いや、文拳。

単刀直入に言って、熱い。面白い。この作品が正しい評価を得られないのであれば、僕は失望と抗議の意味を込めて書くことを辞めるかもしれない。それだけ読者としてリスク以上に魅力を背負える楽しみに満ち溢れている。

あとは物語の風呂敷をどれだけ広げるのか。それとも収めるかが本作の試練と課題かもしれない。作者と主人公という名の師範が、読者とファンいう名の弟子をどのように率いて行くのか。いずれにせよ本作に少しでも、一瞬でも何かがグッと込み上げた者は、この結末を見届ける義務がある。

これだけ称賛しながら、どうして評価が★2なのか?
それは、最後の★は、この物語が完結した時に少しでも伝説に立ち会った瞬間の楽しみに残しているからだよ。

その他のおすすめレビュー

鯨武 長之介 さんの他のおすすめレビュー279