古代ローマを舞台にした王道の身分差恋物語

女だてらに医者としての道を突き進む平民のレイティシアと、実直すぎて面白みに欠ける元老院議員の子息ヒルベウス。
二人の恋の行方を軸に、古代ローマの生活やゲルマン人の反乱軍との戦い、そして家族の確執という様々なテーマが散りばめられた読み応えたっぷりの壮大な物語です。

婚約者の浮気現場を目撃してしまったヒルベウス、尊敬する父の事故死がきっかけで住み慣れた土地を離れてローマへ向かったレイティシア、それぞれに心に抱える苦悩があり、それによって二人の距離が近づいたり離れたりと巧みに読者を翻弄します。
二人の恋の行方には、ヒルベウスの家督争いやローマに反旗を翻すゲルマン人達の謀略なども絡んできて、そちらの展開もハラハラドキドキ。

様々な要素が伏線となって後の展開に重要なキーになっていくのもお見事です。

けが人を見ればそれが誰であろうとどこであろうとも放っておけないレイティシアが様々な事件の起きるきっかけとなり、そんな彼女に翻弄されながらも燃え立つような情熱を彼女に抱くヒルベウスが力強く彼女を守る、そんな王道の展開に乙女心が何度となく高まりました(笑)

番外編まで読んでもまだまだ先が気になって仕方ありません!
ぜひ二人のさらなる未来を見せていただけたらと思います(*^_^*)

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