アラサー女子、恋愛経験ゼロの男子(幽霊)と同棲を始める

ヒロインの菅原琴葉は、ある日、駅前で「困っている男性」に声をかける。彼・日置総一郎は幽霊。その姿は琴葉にしか見えない。総一郎の心残りは「恋愛経験がないこと」。そのために成仏できないという。

「僕が見えたのも何かの縁だと思って、付き合ってください」

その申し出に、琴葉は困惑しながらも「私でいいのなら、いいわ。カノジョの振りをしてあげる」と承諾する。そして、アラサー女子と彼女いない歴=年齢の男子(幽霊)の奇妙な「恋愛ごっこ」が始まった。

1話1分ほどでサクサクと読んでいけるラブストーリーです。
序盤はコメディ感強めですが、少しずつシリアスな展開になり、じわじわと切なさが募ってきます。

恋愛経験ゼロであるがゆえに不器用な総一郎。でも、本当は琴葉も……。恋愛に臆病になっている彼女の心の傷を、総一郎がぎこちなく、優しく癒やしていく。次第に「恋愛ごっこ」の域を超えて、真剣に惹かれ合っていく2人。でも、お互いの体に触れることができない、人目のあるところで会話することもできない。

そして、ついに「恋愛ごっこ」は終わりを迎えるのですが……。

その「終わり方」の意外さは、ぜひ読んで体験してみてください。ラブコメに笑い、不器用な2人の恋愛にほっこりし、切なくなり、最後は考えさせられる(でも素晴らしい)ハッピーエンドが待っています。

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